ボーダーコリーは飼いづらいってホント?
どうも、Ganyです。
随分更新滞ってましたが生きてマスw
先日飲み屋さんで一緒になった見ず知らずの方々と犬トークで盛り上がりましたw
そこで話題になったので久しぶりにボーダーコリーについて書いてみます。
これまでも何度か記事にしていて、あまりストレートな表現は避けてましたが、今回はハッキリ明言します。
ボーダーコリーは一般的な家庭犬に比べて、遥かに飼いづらいデス!
ネット上で調べれば大量にヒットしますが生半可な気持ちで迎え入れてはいけない犬種。
他の犬種でも生涯面倒をみる覚悟が必要で生半可に迎え入れて良いわけではないですが、ここで言う「生半可な気持ち」は、意味合いが違います。
文字にすると軽く見えてしまうけど、実際そんなナマ優さしいものではないです。
ボーダーコリーとうまく暮らせてる方は、ほとんどが家庭犬のドッグトレーナーレベルの飼養技術と知識はもっています。
逆にそれくらいじゃないと一緒に暮らせません。
ボーダーコリーは愛玩犬、家庭犬としてではなく、ご存知の通り牧羊犬としてブリーディングされてきました。
我々人間でも別の世界の住民がいることを感じますよね?
犬は犬でも、家庭犬と牧羊犬は別の世界に住んでると言っても過言ではないとぼくは思っています。
ボーダーコリーは遺伝子レベルで家庭犬とは異次元に住む犬です、それほど違います。
ジャンルは別ですがピットブルや土佐犬なんかも分かりやすく異次元に住む犬ですね。
ボーダーコリーは頭が良くて賢いからこそ逆に躾が大変、広い牧場を走り回るタフな犬だから運動量が必要で日々の散歩も大変、そんなイメージが先行しがちですが問題の本質はそこじゃなくて、
例えばサッカーが苦手な方が、特別な才能をもつメッシにサッカーを教えられますか?
もしできるとするなら相当な努力が必要なはずですが、ボーダーコリーを牧羊犬として育てるのはそーゆうことです。
(若かりし頃のモドリッチを指導していたコーチは大変だったという記事を見たことがあります)
才能があっても磨かなければならないのは人も犬も同じです。
ではメッシはバレーボールでもビシバシ得点をあげれますか?
めちゃめちゃトレーニングすればできるかも知れませんが、ボーダーコリーに良い家庭犬になれと言うのはそれより難しいことだと思います。
もちろん個体差や年齢にもよります、ぼくの周りにいるボーダーコリーはまるで別の犬種?と勘違いしそうなコも多いです。
由緒正しいコは、両親をみてある程度の将来像がイメージできるので、どうしても優秀なコを迎え入れたければそちらをどうぞ。
だからといってボーダーコリーを飼うのはやめろとは言いません、なぜならお互いに信頼し合えれば、これほど最良のパートナーはいないと個人的には思うからです。
ただし相応の覚悟があり環境が許せばの話です。
まず、室内で大型犬寄りの中型犬が暮らせるスペースがあることが絶対条件。
小柄な個体もいますが、例えばウチのは体重ベースだと大型犬に分類されることもあるサイズ。
パピーちゃんでもスグに大きくなるし、むしろパピー期は竜巻級の破壊力があります。
ほっとくと室内大運動会どころか、ぶっ壊し大会が始まります。
決して可愛いで済むレベルではないです、想像を遥かに超えてきますよ!
ウチは事前に用意していた自作の頑丈な大型サークルが、壊されるたびに補強を繰り返しても1週間もたずに解体する羽目になったし、壁にも突進され穴があきました。
やむを得ずリビングフリーにしてぶっ壊し大会の見学と後片付け、修繕を余儀なくされました。
ワンちゃんのスペースはこっち♪
なんて可愛いルールは通用しないので、相応の広さは必要です。
とはいえ室内は狭いので庭には自宅ドッグランも用意しました、都会の街中の一般的なお宅だと難しいと思いますが田舎ならではの特権です。
そんな環境が用意できない場合は、走り回れないストレスは問題行動を助長するので時間が空くたびに近所のドッグランや広い場所につれてくことになります。
当然利用料や移動費などのコストもかかるので、その費用も事前に考えておかなければなりません。
毎日ですからね?
次に同居の家族も注意が必要です、特に小さい子どもはボーダーコリーの性質に悪い意味でドンピシャです。
なぜなら子どもは本来ボーダーコリーがコントロールするべき羊のように振る舞うから。
ボーダーコリーはスイッチが入ると良くも悪くもコマンドが効かない時があります。
ベテラントレーナーですらコントロール不能に陥ることもあり、これが最悪な結果を招くかもしれません。
ボーダーコリーに限りませんけどね。
ウチはボーダーコリーを迎え入れた当時まだ末っ子が未就学児だったのですが、それも承知で保護団体に里親希望をだしました。
もちろんことごとくお断りされました、分かります。
今だから言えるけどぼくが逆の立場なら当然のようにお断りしますから。
幸いウチは絶対にぼくか一緒に学んだ嫁氏がそばにいれる環境で、幼児とボーダーコリーだけになることはなく、ボーダーコリーを迎え入れても無事故継続中。
今では末っ子も大きくなり、一緒に育ったボーダーコリーはむしろ最強のガードマンのように外敵から末っ子を守ります。
牧羊犬の本能なのかな、ボーダーコリーは本能的に自分の仕事を自分で見つけるようです。
実はこれでも手放しで喜べる状況ではないんですけどね、もしボーダーコリーが本気を出したら子どもなんてひとたまりもない。
万が一の事故はいつ起こるか分からないので、子どもにはことあるごとに対処法を教え家族全員で日々一緒に訓練しています。
そして長い間一緒に過ごし、信頼関係を築ける環境も大切です。
例えばウチは夫婦それぞれ独立してるので、基本自宅で仕事をします。
仕事中も一緒にいれるし、出かける時も一緒です。
四六時中一緒にいれるので、問題行動はすぐに対応できました。
特にパピーの頃は、犬だけで留守番させるなんて想像もできませんw
糞尿まみれならまだしも、きっと家が破壊し尽くされます。
ぼくの知人にいたっては、(全く犬に関係のない)職場に同行出勤してる強者もいます、周囲の理解も得られていて、事務室内に専用ハウスを設置できる立場にあり、とても羨ましい環境です。
もし独身や共働きで日中は不在になる日が多いからといってクレートに閉じ込めておくわけにはいかないし、そんな環境ならトレーナーさんやシッターさんにお願いすることになりますが、その費用も決して安くはありません。
じゃあいつになったら留守番させられるの?
という不安がありますよね。
ボーダーコリーについて知見も深く飼養スキルが高くて、犬にストレスや不満を感じさせない環境を用意できてるとか、犬自体が大人しくて今の環境に満足している場合は問題ないと思います。
あくまで個人的な経験則ですが日々トレーニングを続け、躾がはいって、飼主との信頼関係もでき、良いことと悪いことの分別が付くようになれば、全然利口に留守番します。
その代わり、ご褒美はたっぷり上げないといけません。
そのご褒美は個体差があるので一概には言えませんが、犬の一生は人と比べて遥かに短いことを忘れないでください。
たとえば人の8時間と犬の8時間では、その質が違います。
そこを考えれば、ご褒美だって相応であるべきだと個人的には考えています。
※ご褒美はものである必要はないです、精神的な何かも含めて総合的に考える必要があります。
もはや悟りをひらいた老犬ならまだしも、育ち盛り働き盛りのボーダーコリーを毎日長時間留守番させなければならない環境で一緒に暮らしても、絶対にお互いがハッピーにはなれないとぼくは思うので、もしそれでも迎え入れたいなら、環境が適切か(プロの目で確認してもらう)?もしくはまず環境を改善してからにしてくださいね。
※当然親犬がしっかり見守り育犬してくれる牧場とか特殊な環境は除きますよ。
そして何より大事なのが覚悟デス。
ぼく自身、人様に言えないほどの覚悟で迎え入れました。
先日、長年一緒に暮らしていたクマに襲われて亡くなった方のニュースをみました。
ご冥福をお祈りします。
ご遺族もそのクマを恨むことはなかったと報道されましたが、本人もご家族もそれほどの覚悟をもって一緒に暮らしていたのだと思いました。
ぼくがいう覚悟は、このレベルの覚悟です。
ぼくはボーダーコリーを迎え入れると決めた時、事前に調べられることは調べ、できることは済ませておき、長期休業に近い形で一緒に暮らせる時間を確保しました。
迎え入れてからは想定外の連続、事前に学んだことの理解度がいかに浅はかで、わかったつもりでいたことの愚かさを思い知りました。
育犬ノイローゼとはこのことかと痛感しましたw
でも学び直し、犬と一緒に悩み、地道に家の壊れた箇所を修繕し、長時間歩き走り寝食を共にして1、2年。
今じゃ犬関連の資格を複数取得して、自力で野良犬を保護し無事飼い主にもどしてあげれるくらいになりましたw
(健康で元気な野良犬を捕獲して保護するって意外に危険で難易度は高いのです、向こうから寄ってきてくれる人懐こいワンちゃんなら楽ですけどね。)
ボーダーコリーを迎え入れる前から相応のスキルがあるに越したことはないですが、迎え入れてからでも遅くはありません。
ボーダーコリーと一緒に学び、お互いに成長していけば良いだけです。
ただし独学はハードルが高すぎるのでオススメできません。
時間もかかります、その間も犬は成長し飼い主との信頼関係も構築されていきます。
あまりに時間がかかると、誤って構築された信頼関係の修復には、さらに時間がかかります。
なので、はじめてボーダーコリーを迎え入れいるなら素直に必ずボーダーコリーに詳しいトレーナーさんを見つけ、一緒にトレーニングを受けるのが近道です。
犬だけ預けて犬だけトレーニングさせるのはほぼ無意味です。
犬より飼い主自身がトレーニングを受けるつもりで受講してください。
そして日々ボーダーコリーについて学びを深めてください。
一緒に暮らしているうちに、人はいつしか楽な方へ物事を考えてしまいがちですが、ボーダーコリーは家庭犬ではなく牧羊犬でることを常に意識してください。
ぼく自身も、一緒に暮らして3年経ちましたが、今だからこそ、あの時トレーナーさんが言っていたことはこのことか!
と、その言葉の重さが予想以上だったことに気づくこともしばしあります。
それは日々学び意識しているからこその気づきであり、もし何も学んでいなければ、気づくこともなければイザという時に自分の無力さを痛感することになります。
ぼくにとってボーダーコリーは最高のパートナーですが、もしこのコが天寿を全うし虹の橋に行ったなら、ぼくはもうボーダーコリーを迎え入れることはないです。
年齢的にもボーダーコリーを迎え入れるのは最初で最後の覚悟を決めて迎え入れました、これ以上衰えればこの犬種と一緒に暮らすのは無理があるらです。
憧れだったボーダーコリーと暮らす最後のチャンスに、このコと迎え入れれたことに感謝しかありません。
最後に
どこに行ってもボーダーコリーは一目置かれます、登録犬数ランキングではパッとしませんが、ボーダーコリーを知っている人達からは犬以上に飼い主が注目を浴びます。
あのボーダーコリーを見事に育て上げたの?
ちゃんとトレーニングされてるの?
まさかただの無謀な人じゃないよね?
色んな目で見られます。
近所でいつのまにか有名人になります。
愛犬が恥ずかしい思いをしないよう、飼い主として愛犬と自分を誇れるよう一緒に成長したいものです。
お恥ずかしながら、ウチはそのレベルに達していません。
ただ、ぼく的には多くは求めていません、ぼくはトレーナーでもないしコンテストに出るつもりもない、このコが家族として一緒に暮らすうえで問題なければいいやのレベルはクリアしてるので、その意味ではどこにだしても恥ずかしくない相棒です。
面倒くさくて臆病で、見た目もちょっとイレギュラーだけど、疲れ病んでるときは誰よりも先にそばに来てそっと見守ってくれる、そんな彼が愛おしくて仕方ない。
ただの親ばかにならないよう、これからもこの子と一緒に成長してい行こうと思っています。
ボーダーコリーは飼いづらい、でもうまく付き合えればこれ以上ないパートナーになってくれます。
どれだけ愛情と時間とお金を注げるか、事前にしっかりと考え予想を超える事態も乗り越える強い意志があるなら、是非ボーダーコリーを迎え入れてあげてください。
もし、いやいや考えすぎでしょ
とお考えなら、絶対にやめてください。
不幸な飼い主と犬が誕生する確率が非常に高いですからね。
そして、もし迎え入れるなら、絶対にペットライフスタイルに合わせて保護されてる成犬や老犬も是非選択肢に入れてあげてくださいね!